渡辺文子さんの「雪だるま」
お客様の渡辺さんの雪だるまが朝日新聞に掲載されました。
渡辺文子さんの雪だるま 朝日新聞の記事
朝日新聞の記事です。
大きくしてご覧下さい。
このお話を動く絵本にしてみました。
 東京に雪が積もった日、おばあちゃんは
 小さな雪だるまをつくった。
 しかし、家に戻った間に
 粉々に踏みつぶされていた。
 次に大雪が降った日に
 まけじと大きな雪だるまをつくった。
 夜。
 雪だるまの首に暖かそうな
 マフラーが巻いてある。
うれしくてねむれない 
おばあちゃんは 
そっと張り紙をした。 
「ぼくにマフラーありがとう」 
二日後、返事が届いた。 
雪の精からだった。 
雪の精からのお手紙をご紹介します。
ゆきだるま君へ ゆきだるま君をつくってくれたお友達へ

 君が遊びつかれて眠っている間にそうっと、マフラーを君の首に巻いたのは僕たち、雪の精です。

 久しぶりだね、びっくりした?

 そのマフラーは、雪の神さまから君と、君をつくってくれたお友達へのちょっとした贈り物です。雪の神さまは、君のことをとても気に入って僕たちにマフラーを届きさせることにしたのです。

 暖かくなって、君が水になり、雪の国に帰ってきたときにまた逢おうね。

 はじめまして、僕たちは雪の精です。

 ゆきだるま君のマフラーは、雪の神さまのお使いで僕たちが持ってきました。雪の神様は雪を降らせたあと、世界中のお友達が、色々なかっこうをした、楽しいゆきだるま君たちをつくってくれるのを、雪の国から見ています。そして、なかでも、とても素晴らしく気に入ったゆきだるま君をつくってくれたお友達を選んで、マフラーを贈るのです。だから、本当にお礼を言いたいのは僕たちの方なのです。
 僕たちは、ゆきだるま君が眠っている間にそうっとやって来たので、お話をすることが出来ませんでした。

 「ゆきだるま君をつくってくれたお友達、歳はいくつ?男の子?女の子?・・・・・」

 今すぐにでも知りたいけど、それは、ゆきだるま君が水になって、雪の国に帰ってきたときに教えてもらうことにします。それまで、楽しみにしています。

 ゆきだるま君は、もう少ししたら、とけて水になってしまうと思います。だけど、悲しんだりしないでください。
 ゆきだるま君はみんな、暖かくなると水になり、三つのグループに分かれて、それぞれのお仕事をします。それは、素敵につくってくれたお友達へのおれいといってもいいでしょう。



 まず、1つめのグループは・・・川や海へ流れて、水をきれいにします。地球で生きるすべての生き物にとって、水はとても大切で、必要なものです。だからこれは、とても大切なお仕事です。

 つぎに、2つめのグループは・・土にしみこみ、木々や草花、あらゆる自然の栄養となります。木々や草花は地球の空気をきれいにするはたらきを持っています。ですから、これもすごく大切な仕事です。

 さて、3つめのグループは・・・蒸気になって、空にのぼり、雪の国に帰ってきます。帰ってくると、雪の神さまや僕たちに、地球で友達になった人たちのお話をしてくれます。僕たちはワクワクしながら、そのお話を聞くのです。

そこで、ゆきだるま君をつくってくれたお友達に、約束して欲しいお願いが3つあります。

 1つは、川や海に遊びに行っても、ゴミを捨てたりして水を汚さないこと。

 1つは、木々や草花など、自然を大切にすること。

 1つは、また雪が降ったら、ゆきだるま君をつくってくれること。

マフラーはそのときのゆきだるま君の首に巻いてあげてください。

それでは、さようなら。


雪の精からの
お手紙の現物です。
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渡辺さんのお話を「動く絵本」にしてみました。
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